マクセラス

棚卸が60時間から30時間に。伸和コントロールズの数えない管理

集計・分析伸和コントロールズ読了時間の目安 約5分

この記事で分かること

  • 在庫の数が、なぜ現物とずれ続けていたのか
  • 数える作業を減らすために、先に何をなくしたのか
  • 自社の棚卸で、まず何を記録すればいいか

改善前 → 改善後

60時間

ネジ258点の棚卸1回(ほど)

から

30時間

置くだけの管理にした後(程度)

日々の入出庫作業も週15時間から7〜8時間へ

出典:スマートマットクラウド「1回あたり60時間かかっていた棚卸工数を約50%削減」↗

本記事は、各社が公開している導入事例・公開情報をもとに、マクセラスが独自の視点で業務改善の考え方を分析したものです。マクセラスが導入を担当した事例ではありません。

01Before ─ 課題

在庫の数は、なぜ現物とずれていたのか

伸和コントロールズは、半導体やフラットパネルディスプレイの製造で使う温度・湿度の管理装置をつくる会社です。九州事業所では、ネジやビス、チューブといった副資材の出し入れを、現場の作業者や管理者の手で記録していました。

取り出すたびに QR コードを読み、数を打ち込む運用です。打ち間違いや入れ忘れが起きると、帳簿の在庫と棚の在庫が合わなくなります。在庫が減ったら出す発注用のカンバンも出し忘れが起き、欠品が出る一方で、不安から多めに頼んで在庫が余ることもありました。棚卸は毎月と半年ごとに行い、半期の棚卸は1個ずつ数えるため、現場の大きな負担でした。

02How ─ 変えたこと

数えなくても在庫が分かる形を先に作った

きっかけは約2年前の展示会で、重さで在庫を量るスマートマットクラウドを知ったことです。決め手は2つあります。平らな板なので、形や大きさの違う副資材を置くだけで管理できること。箱型の仕組みでは、サイズが合わない物が扱いにくかったといいます。もう1つは、決めた量を下回ったら発注できる機能など、量るだけで終わらない広がりです。

狙いははっきりしていました。ネジを手に取るたびに数を打ち込むのをやめ、置く・取るだけで在庫が更新される形にすることです。いまはネジ・ナット・ボルトなど258点ほどをこの仕組みで管理しています。マットを置くときに「どの棚に何を置くか」を考え直したことで、倉庫の整理整頓も進みました。

一方で、すべてを一度に切り替えてはいません。発注は従来のカンバンと併用しながら運用し、残りの副資材196点に232台を足していく計画です。最終的な目標は「手入力の管理をやめる」ことに置いています。

マクセラスの解釈

棚卸を速くしたのではなく、数えなくても在庫が合っている状態を先に作った事例です。日々の記録が正しければ、棚卸はクラウドの数をそのまま使えます。ずれの原因である手入力を外したことが、棚卸と日々の作業の両方を軽くしたと当社は読んでいます。

業務の流れの前後

  1. 01QRを読む
  2. 02数を手入力
  3. 03入力漏れ
  4. 04棚卸で数え直す
  5. 05カンバンで発注

5工程。タブで変えたあとと見比べられます。

出典に書かれている役割の分け方

機械に任せたこと

  • 重さから在庫の数を量り、クラウドに残す

人に残したこと

置く・取る
作業者は副資材をマットに置き、取り出すだけで記録が残ります。
発注
今は従来のカンバンと併用し、発注の自動化はこれからの予定です。

03After ─ 結果

棚卸も日々の入出庫も、ほぼ半分に

12月と6月の年2回行う実地棚卸は、ネジ関係で1回60時間ほどだったのが30時間程度になりました。クラウドの数をそのまま使えるので、1個ずつ数える作業がなくなっています。日々の入出庫の入力などは、週15時間ほどから7〜8時間になりました。打ち間違いが減り、作業者の負担も軽くなったとしています。

稼働しているマット
271台(管理する部品は258点ほど)
今後の予定
残り196点・232台を追加

数字の出どころ

スマートマットクラウドが公開した伸和コントロールズ九州事業所の導入事例による、同社の報告値です。棚卸は年2回のため、削減は年間ではなく1回あたりで示されています。60時間は導入前の課題の説明では「60時間以上かかることも」とされています。

出典:スマートマットクラウド「1回あたり60時間かかっていた棚卸工数を約50%削減」↗

04自社への応用

自社の在庫にも、同じずれはないか

ここからは、出典の事実をもとにしたマクセラスの解釈と提案です。

この事例の要は、棚卸の遅さではなく、日々の記録が現物に追いつかないことでした。数を手で打ち込む在庫管理なら、同じずれが起きます。

製造・部品在庫
ネジや消耗品を使うたびに入力する。忘れた分が棚卸で見つかる
飲食・食材管理
閉店後に在庫を数えるが、発注量は勘で決めている
建設・資材置き場
誰がいくつ持ち出したか分からず、現場ごとに数え直す
小売・バックヤード
棚卸のたびに差異が出るが、原因が特定できない

まず何を調べるか

まず1か月、帳簿と現物がずれた品目を書き出し、ずれの原因を「入れ忘れ」「打ち間違い」「その他」に分けてください。前の2つが多ければ、数え方より日々の記録の取り方を変える方が効きます。重さで量れるのは、同じ重さの物がたくさんある在庫です。

あなたの会社なら、何時間か

棚卸は回数が少ないぶん、1回の重さが見えにくい仕事です。日々の入力時間も足して数えてください。

この作業に使っている時間

年間 約 768 時間

月あたり 約 64 時間

この時間、減らせるかもしれません。

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マクセラスの解釈

数えるのを速くしても、ずれは減りません。

在庫が合わないのは数え方ではなく、記録が現物に追いついていないからです。私たちも、入力を速くする前に、入力しなくても記録が残る形にできないかを考えます。

業務の流れを整理するところから相談する

05まとめ

まとめと参考資料

  • 手入力の打ち間違いや入れ忘れで帳簿と棚の在庫がずれ、棚卸で1個ずつ数え直していた
  • 置くだけで重さから数が分かる仕組みを、カンバンと併用しながら副資材に広げている
  • 自社では、棚卸でずれた品目と原因を書き出すところから始める

参考資料

  • 1回あたり60時間かかっていた棚卸工数を約50%削減スマートマットクラウド・2026-10-11 確認原文を見る ↗

掲載している数値は、各出典が公開している報告値です。当社が測定したものではありません。 図や表は、出典が公開している事実をもとに当社が独自に作成しており、出典の図版は使用していません。

本記事は、各社が公開している導入事例・公開情報をもとに、マクセラスが独自の視点で業務改善の考え方を分析したものです。マクセラスが導入を担当した事例ではありません。

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