この記事で分かること
- 状況レポートの時間は、書く前のどこに消えていたのか
- 仕事の記録を1か所に移すと、なぜレポートが短くなるのか
- 自社のレポートで、まずどの時刻から測ればいいか
改善前 → 改善後
5時間
部門全体の状況レポート(以前)
30分
ダッシュボードで作るようになって
週次レポートの時間を90%削減
本記事は、各社が公開している導入事例・公開情報をもとに、マクセラスが独自の視点で業務改善の考え方を分析したものです。マクセラスが導入を担当した事例ではありません。
この記事の目次
01Before ─ 課題
状況レポートは、なぜ作るのに時間がかかったか
Virgin Voyages は2021年に就航したクルーズ会社で、3隻を運航し150以上の寄港地を回っています。マーケティング部門だけで80人を超え、コンテンツ・SNS・顧客管理・広報・提携・広告運用に分かれています。
仕事の記録は、Google の文書・スライド・表計算に分かれて置かれていました。ブランドマーケティングの責任者によると、スライドは100ページを超えるものもあり、どこに何の進捗があるのか誰も分からない状態でした。キャンペーンの日程は追いにくく、素材の承認は遅れ、船の上のチームと陸のチームも互いの状況が見えていませんでした。
02How ─ 変えたこと
仕事そのものを1か所で回し、レポートはその上で見る
同社は Airtable を、最初は簡単な顧客管理として使い始め、そこから仕事全体を動かす場へと広げていきました。
マーケティングでは、企画書・素材の日程・撮影の手配・法務の承認までを Airtable に置き、撮影の準備や現場の調整も同じ場所で追います。数千の素材は版の管理と法務の確認を組み込んだ流れで動き、船の上のチームも催しや運営の更新をここで管理しています。キャンペーンに使ったものと成果もつながっています。
こうして仕事の記録が最初から1か所にそろったことで、部門全体の状況レポートは、手で作る表計算やスライドからライブのダッシュボードに置き換わりました。今は AI がキャンペーンの成果の要約や、判断に使う指標の抽出も手伝っています。
マクセラスの解釈
書く速さが変わったのではなく、書き始める前に「各所から集めて形をそろえる」工程がなくなったのだと当社は読んでいます。レポートのための仕組みを足したのではなく、日々の仕事の置き場所を変えた結果です。
業務の流れの前後
- 01各所に散らばる
- 02人が集めて回る
- 03形式をそろえる
- 04スライドを作る
4工程。タブで変えたあとと見比べられます。
BEFORE
- 01各所に散らばる
- 02人が集めて回る
- 03形式をそろえる
- 04スライドを作る
AFTER
- 01仕事を1か所で回す
- 02ダッシュボード
- 03確認して共有
出典に書かれている役割の分け方
機械に任せたこと
- 部門全体の状況のダッシュボード表示
- キャンペーンの成果の要約と指標の抽出(AI)
人に残したこと
- 日々の記録
- 各チームが、企画から承認までの仕事を Airtable の上で進め、記録します。
- 判断
- 何が効いているかを見て、計画を調整するのはマーケティングのチームです。
03After ─ 結果
5時間かかったレポートが30分に
部門全体の状況レポートは、以前は5時間かかっていたものが30分で済むようになりました。週次レポートにかかる時間の削減は90%と示されています。
品質の管理でも、以前は主観に頼っていた船上サービスの評価を、ダッシュボードで測って改善に使えるようになったと担当者は話しています。
- 利用規模
- マーケター80人以上
数字の出どころ
Airtable が公開した Virgin Voyages の導入事例による数値です。5時間と30分は部門全体の状況レポート1回の作成時間で、全社業務の数字ではありません。同事例には代理店に頼らずキャンペーンを作ったことによる費用削減の記載もありますが、これは推計であり実績ではありません。
04自社への応用
自社のレポートも、集める時間が長くないか
ここからは、出典の事実をもとにしたマクセラスの解釈と提案です。
レポートを作る人は、たいてい「集める人」になっています。この事例の要は、レポートのために集めるのをやめ、仕事の記録そのものを1か所に置いたことです。
- 営業管理
- 各担当に進捗を聞いて回ってから、週次資料を作る
- 製造
- 各ラインの実績を集めてから、日報をまとめる
- 複数拠点
- 拠点からの報告を待って、本部で集計している
- 経営企画
- 月次の資料づくりが、数字集めから始まる
まず何を調べるか
次のレポートで、「集め始めた時刻」と「書き始めた時刻」を両方メモしてください。その差が、置き場所を変えれば削れる時間です。集約先を増やすのではなく、いま入力している場所を1つにまとめることが前提で、入力した人の作業も楽になる形でないと続きません。
あなたの会社なら、何時間か
集める時間も含めて入れてください。書く時間だけでは実態が出ません。
マクセラスの解釈
レポートの遅れは、書く速さのせいではありません。
集め終わるまで書き始められないからです。レポートの道具を探す前に、日々の仕事の記録がどこにあるかを見て、散らばっているならそこから手を付けます。
05まとめ
まとめと参考資料
- 仕事の記録が文書・スライド・表計算に散らばり、レポートは各所から集めるところから始まっていた
- 企画から承認・素材管理までを1か所で回し、状況レポートはダッシュボードに置き換えた
- 自社では、レポートの「集め始め」と「書き始め」の時刻を両方測るところから始める
参考資料
- Virgin Voyages Customer StoryAirtable・2026-10-11 確認原文を見る ↗
掲載している数値は、各出典が公開している報告値です。当社が測定したものではありません。 図や表は、出典が公開している事実をもとに当社が独自に作成しており、出典の図版は使用していません。
本記事は、各社が公開している導入事例・公開情報をもとに、マクセラスが独自の視点で業務改善の考え方を分析したものです。マクセラスが導入を担当した事例ではありません。

