この記事で分かること
- 基幹システムの入れ替えで、本当に難しかったのはどこか
- 期限の9か月を守るために、つなぎ込みをどう扱ったのか
- 自社のシステム更新で、まず何を書き出せばいいか
改善の結果
約4万時間削減
経理チームの作業時間
出典が公表しているのは削減量だけで、作業時間の前後や対象の期間は示されていません。算出の根拠も公表されていません。
期限内に800超の業務変更と50超の連携
本記事は、各社が公開している導入事例・公開情報をもとに、マクセラスが独自の視点で業務改善の考え方を分析したものです。マクセラスが導入を担当した事例ではありません。
この記事の目次
01Before ─ 課題
基幹システムの入れ替えで、何が難しかったのか
Atlassian は、Jira や Confluence、Trello で知られるソフトウェア会社です。経理の改革の一環として「Project Poly」を立ち上げ、基幹システムを NetSuite から Oracle Fusion Cloud へ入れ替えることにしました。
期限は9か月で、遅れれば費用が数百万ドル規模で増えるおそれがありました。基幹システムは社内の数十のサービスとつながっており、個別の作り込みも多くあります。上場企業として、決算の正確さや監査に耐える状態を保ったまま移す必要もありました。
マクセラスの解釈
単純な入れ替えでは済まなかったのは、本体よりも、周りのサービスとのつなぎ目の数だったと当社は見ています。
02How ─ 変えたこと
つなぎ込みを1つの基盤に集めた
同社は、経理のシステムと周りの業務アプリとのつなぎ込みや自動化を、Workato という1つの基盤に集めました。ばらばらに作るのではなく、同じ場所でまとめて管理することで、移行のあいだも大事な処理が止まらず同じように流れるよう、チーム間の調整をしやすくしています。
基盤には、少ないコードで組める仕組みを選んでいます。変更の数が多く複雑でも扱えるようにするためです。つなぎ込みは監査に耐えるよう、管理された形で作りました。導入を確認した監査人は、記録の質やシステムの安定性、統制の網羅性を高く評価したとされています。
こうして、9か月の期間内に800を超える業務プロセスの変更と50を超える連携を届け、経理の業務を止めずに期限どおり移行を終えています。13のシステムが、1つの自動化された流れでつながりました。
マクセラスの解釈
移行の工数は本体より、周りとのつなぎ目に積み上がります。つなぎ方を1か所に集め、監査に出せる形で作ったことが、期限と正確さの両方を守った要だと当社は読んでいます。
業務の流れの前後
- 01旧システム
- 02個別のつなぎ込み
- 03数十のサービス
- 04手作業で補う
4工程。タブで変えたあとと見比べられます。
BEFORE
- 01旧システム
- 02個別のつなぎ込み
- 03数十のサービス
- 04手作業で補う
AFTER
- 01新システム
- 021つの基盤で連携
- 0313のシステム
- 04監査に出せる記録
出典に書かれている役割の分け方
機械に任せたこと
- 経理のシステムと周りの業務アプリとのつなぎ込み・自動化
03After ─ 結果
経理で約4万時間。締めは3日未満に
この自動化と連携で、経理チームの作業は約4万時間減ったとされています。正確さと法令への対応を保ったまま、帳簿の締めを3日未満で終えています。新入社員の受け入れやライセンス管理の手続きは50%速くなり、仕事が増えても人を足さずに済んでいます。
- 帳簿の締め
- 3日未満
- 追加した人員
- 0人
数字の出どころ
Workato が公開した Atlassian の導入事例による報告値です。約4万時間は経理チームの分で、同じページには担当者の「社内全体で10万時間以上の手作業を減らした」という発言もあります。どちらも期間や算出の根拠は書かれていません。
04自社への応用
自社のシステム更新にも、同じつなぎ目はないか
ここからは、出典の事実をもとにしたマクセラスの解釈と提案です。
この事例の要は、システムの入れ替えの難しさを本体ではなく、周りとのつなぎ目として扱ったことです。
- 基幹システム更新
- 周辺システムとの連携を、移行のたびに作り直している
- 会計
- 販売管理から会計へ、人が転記して橋渡ししている
- 複数SaaSを使う会社
- サービスごとにデータが分かれ、突き合わせが手作業
- 上場準備中
- 監査に出すための証跡を、あとから集めている
まず何を調べるか
まず、基幹システムとやり取りしているシステムやファイルを書き出し、それぞれ「自動でつながっているか、人が写しているか」を印を付けてください。小さな会社でも、AからBへ人が写している箇所がそのまま移行の手間になります。見積もりでは、本体よりつなぎ目の工数を厚く見てください。
マクセラスの解釈
止まるのは本体ではなく、つなぎ目です。
新しいシステムは動いても、前後とのやり取りを人手で埋めれば、移行後も工数が残ります。私たちもシステムの相談では、まず「どこと、どうつながるか」を書き出します。
05まとめ
まとめと参考資料
- 基幹システムの入れ替えは、数十のサービスとのつなぎ目と監査への備えが難しさの中心だった
- つなぎ込みを1つの基盤に集め、9か月で800超の業務変更と50超の連携を期限どおりに届けた
- 自社では、基幹システムとやり取りするものを書き出し、人が写している箇所に印を付ける
参考資料
- Atlassian Customer StoryWorkato・2026-10-11 確認原文を見る ↗
掲載している数値は、各出典が公開している報告値です。当社が測定したものではありません。 図や表は、出典が公開している事実をもとに当社が独自に作成しており、出典の図版は使用していません。
本記事は、各社が公開している導入事例・公開情報をもとに、マクセラスが独自の視点で業務改善の考え方を分析したものです。マクセラスが導入を担当した事例ではありません。

