この記事で分かること
- 請求書の発送で、締めのあとに何日も何をしていたのか
- 取引先に切り替えてもらうとき、案内の仕方をどう変えたのか
- 自社の帳票で、まずどれから電子にすればいいか
本記事は、各社が公開している導入事例・公開情報をもとに、マクセラスが独自の視点で業務改善の考え方を分析したものです。マクセラスが導入を担当した事例ではありません。
この記事の目次
01Before ─ 課題
請求書を送るまでに、何をしていたのか
マーマフーズは岩手県で、化学調味料や保存料を使わない惣菜をつくる食品メーカーです(従業員48名/2025年3月時点)。人手が足りず、経理の請求業務では残業が続いていました。
会計を締めたあと、請求書を印刷して封筒に入れ、切手を貼って郵送します。指定日までに届ける必要がある得意先には、先に FAX でも送っていました。仕入先への発注書は、原材料を毎日午前と午後の2回、仕入先ごとに作って印刷し、FAX で送ります。誤送信や送信待ち、送信エラーにも時間を取られていました。
02How ─ 変えたこと
請求書から始め、毎日の発注書へ広げた
2020年6月に楽楽明細を入れ、まず請求書の電子化から始めました。社内のシステムを直し、請求書と発注書の PDF がまとめて作られ、ほぼ自動でアップロードと承認依頼まで進むようにしています。数時間後には受け取られたかを自動で確かめて知らせます。
つまずいたのは取引先の登録です。最初は取引先に自分で登録してもらうよう案内しましたが、なかなか進まず、案内を送り直したり電話でお願いしたりしました。そこで発注書のときは、メールアドレスや担当者名を書いて FAX かメールで返してもらい、自社で登録する方法に変えました。すると返事が早くなり、登録が進みました。
発注書に広げたのには理由があります。請求書は月に数回の作業なので、毎日紙で出して FAX していた発注書も電子にして、効果を大きくしようとしたのです。WEB で受け取れない取引先や、担当者が高齢で紙を望む小さな事務所には、同じ仕組みから FAX や郵送で送っています。
マクセラスの解釈
全員の切り替えを待たず、受け取れない相手には同じ仕組みから紙で送る形にしたことで、社内の作業は1本にそろえられた事例です。取引先に手間をかけさせない登録の仕方に変えたことが、移行を進めたと当社は読んでいます。
業務の流れの前後
- 01会計を締める
- 02印刷する
- 03封入・切手
- 04郵送・FAX
4工程。タブで変えたあとと見比べられます。
BEFORE
- 01会計を締める
- 02印刷する
- 03封入・切手
- 04郵送・FAX
AFTER
- 01会計を締める
- 02PDFを一括作成
- 03数クリックで発行
- 04受取を自動確認
出典に書かれている役割の分け方
機械に任せたこと
- 請求書・発注書の PDF の一括作成とアップロード
- 取引先が受け取ったかの確認と通知
人に残したこと
- 発行の操作
- 経理が数クリックで発行します。
- 取引先の登録
- 取引先から返してもらった連絡先を、自社で登録します。
03After ─ 結果
請求書は数分で発行。帳票の90%以上が紙でなくなった
請求書の印刷から郵送までに約3日かかっていた作業は、数分になりました。発行するとすぐに届くので督促の連絡がなくなり、得意先が WEB で内容を確かめられるため再発行の依頼もなくなっています。発注書は、仕入先の9割以上がこの仕組みを通して受け取るようになり、人のミスや誤送信は0件になりました。
- WEBに切り替えた取引先
- 70〜80%ほど
- 紙の帳票(伝票以外)
- 90%以上をペーパーレス化
数字の出どころ
楽楽明細が公開したマーマフーズ株式会社の導入事例による、同社の報告値です。導入は2020年6月です。後の値は「数分」とされ、具体的な分数は公表されていません。発注書の9割以上には、この仕組みから FAX で送る分も含まれています。
04自社への応用
自社の帳票にも、同じ送り方はないか
ここからは、出典の事実をもとにしたマクセラスの解釈と提案です。
この事例の要は、相手のいる仕事を全員の切り替えを待たずに進め、効果の大きい毎日の帳票まで広げたことです。
- 製造・卸
- 月初に請求書をまとめて印刷し、封入して郵送している
- 食品・原材料の仕入れ
- 発注書を毎日印刷し、仕入先ごとに FAX で送っている
- 建設
- 取引先ごとに送り方が違い、FAXと郵送が混在している
- 士業
- 顧問先への請求書を毎月手作業で発送している
まず何を調べるか
まず、取引先に送っている帳票を書き出し、帳票ごとに「月に何回送るか」と「送り方(郵送・FAX・メール)」を一覧にしてください。回数の多い帳票ほど、電子にしたときの効果が大きくなります。紙を望む取引先は、無理に移さず例外として残して構いません。
マクセラスの解釈
相手のいる仕事は、100%を待つと止まります。
残りの取引先を待っていたら、いつまでも紙の運用が続きます。私たちも、切り替えは「できるところから」を勧め、紙を望む相手は同じ仕組みから紙で送る形を考えます。
05まとめ
まとめと参考資料
- 請求書は締めのあと印刷・封入・郵送に約3日かかり、発注書は毎日 FAX で送っていた
- 請求書から電子にし、登録の手間を自社で引き受けて、毎日の発注書まで広げた
- 自社では、送っている帳票ごとに月の回数と送り方を一覧にするところから始める
参考資料
- マーマフーズ株式会社 導入事例楽楽明細・2026-10-11 確認原文を見る ↗
掲載している数値は、各出典が公開している報告値です。当社が測定したものではありません。 図や表は、出典が公開している事実をもとに当社が独自に作成しており、出典の図版は使用していません。
本記事は、各社が公開している導入事例・公開情報をもとに、マクセラスが独自の視点で業務改善の考え方を分析したものです。マクセラスが導入を担当した事例ではありません。

