マクセラス

独り立ちまで14日が10日に。ビッグ・エーが229店舗でそろえた

問い合わせ・確認ビッグ・エー読了時間の目安 約4分

この記事で分かること

  • 紙のマニュアルがあっても、なぜ店舗ごとにやり方がずれたのか
  • 46店舗で試してから全店に広げた、段階の踏み方
  • 自社の育成で、まず何を拠点ごとに比べればいいか

改善前 → 改善後

14日

新人が独り立ちするまで

から

10日

写真と動画の手順書を研修に使って

年間で約1,000人が入れ替わる規模

出典:Teachme Biz「株式会社ビッグ・エー 導入事例」↗

本記事は、各社が公開している導入事例・公開情報をもとに、マクセラスが独自の視点で業務改善の考え方を分析したものです。マクセラスが導入を担当した事例ではありません。

01Before ─ 課題

マニュアルがあるのに、なぜ店ごとに違ったのか

ビッグ・エーは東京・埼玉・神奈川・茨城で、食料品と日用品のハードディスカウントストアを229店舗展開しています(事例公開の2019年時点)。従業員の入れ替わりが多い職場です。

以前は紙のマニュアルを手間をかけて作っても、現場で使われませんでした。何度も改訂するのも大変です。現場はそれぞれ効率のよいやり方を工夫するため、作業は店舗ごとに少しずつ違い、本部が想定する作業方法とのずれも生まれていました。

02How ─ 変えたこと

写真と動画の手順書を、段階を踏んで全店へ

社長は、ハードディスカウントでは単純化・徹底化・標準化が大切で、使ってもらえるマニュアルには動画や写真が要ると考えました。作りやすく、改訂も簡単なことを条件に Teachme Biz を選んでいます。

全店に入れるまでに半年をかけました。まず15店舗で試し、3か月たったところで良い点と直す点を洗い出して改善します。次に9店舗、1か月様子を見てさらに22店舗を加え、計46店舗にランダムに聞き取りをして、作業がマニュアルどおりの時間で進んでいることを確かめてから全店に広げました。

売り場づくりでは、本部が平面図で陳列を指示し、スーパーバイザーが実際に並べた写真で手順書を作って各店へ配信します。既存のマニュアルを移すときには「本当に必要な作業か」を見直し、店長が覚えるマニュアルの数も減らしました。店舗ごとに違っていた作業は、写真や動画で見比べて効率のよい方を採り、全店にそろえています。

マクセラスの解釈

教え方を工夫したのではなく、店ごとに違うやり方をそろえ、覚える量そのものを減らした事例だと当社は読んでいます。社長自身、早く全店に広げたかったが、先行導入という「助走期間」が重要だったと振り返っています。

業務の流れの前後

  1. 01紙の手順書
  2. 02使われない
  3. 03店舗ごとに独自化
  4. 04先輩に聞いて覚える

4工程。タブで変えたあとと見比べられます。

出典に書かれている役割の分け方

機械に任せたこと

  • 写真・動画の手順書と陳列指示の各店への配信

人に残したこと

手順書づくり
スーパーバイザーが実際に陳列した写真から手順書を作ります。
やり方の判断
店舗ごとに違う作業を見比べ、どれを標準にするかを人が決めます。

03After ─ 結果

独り立ちの日数と、覚える手順書が減った

新人が独り立ちするまでの日数は、14日から10日になりました。社長はこれを年間で考えると、独り立ちまでの時間が16,000時間短くなると述べています。

移行のときの見直しで、店長が覚えるマニュアルは100種から70種に減りました。直接の効果とは言い切れないとしながらも、「作業が分からない」「聞ける人がいない」という環境が改善され、離職率の低下にも役立っていると感じているそうです。

店長が覚えるマニュアル
100種 → 70種
年間の研修時間(年換算)
16,000時間の短縮

数字の出どころ

Teachme Biz が公開した株式会社ビッグ・エーの導入事例による数値です(2019年1月公開)。16,000時間は、14日から10日への4日の短縮と年間1,000人程度の入れ替わりをもとに社長が年間で考えた値で、計算の内訳は示されていません。直接計測された数値ではありません。

出典:Teachme Biz「株式会社ビッグ・エー 導入事例」↗

04自社への応用

自社の拠点ごとにも、やり方の違いはないか

ここからは、出典の事実をもとにしたマクセラスの解釈と提案です。

人の入れ替わりが多い職場では、育成の日数がそのまま費用になります。この事例の要は、拠点ごとのやり方の違いを、見て分かる手順でそろえたことです。

多店舗の小売・飲食
店舗ごとに手順が違い、異動のたびに覚え直す
製造の現場
ラインごとにやり方が違い、応援に入れない
介護・医療
施設ごとの独自ルールを新人が把握できない
物流
拠点ごとに作業手順が異なり、繁忙期の応援が機能しない

まず何を調べるか

まず、新人が独り立ちするまでの日数を拠点ごとに並べてください。差が大きいなら、日数の長い拠点で何を独自に覚えさせているかを書き出します。全部をそろえる必要はなく、違っていい部分とそろえる部分を分けるところからで十分です。

あなたの会社なら、何時間か

独り立ちまでに教える側が使う時間で計算してください。

この作業に使っている時間

年間 約 1,440 時間

月あたり 約 120 時間

この時間、減らせるかもしれません。

相談する

マクセラスの解釈

教え方より先に、覚える量を減らす。

教え方を変える前に、覚える量そのものを減らせないかを見るほうが確実です。広げるときは、少数の拠点で試して直す期間を先に取るほうが、結果として早く全体にそろいます。

業務の流れを整理するところから相談する

05まとめ

まとめと参考資料

  • 紙のマニュアルは使われず、店舗ごとに作業がずれ、新人は店ごとのやり方を覚えていた
  • 写真と動画の手順書を46店舗で試して直してから全店に広げ、覚えるマニュアルも絞った
  • 自社では、独り立ちまでの日数を拠点ごとに並べるところから始める

参考資料

掲載している数値は、各出典が公開している報告値です。当社が測定したものではありません。 図や表は、出典が公開している事実をもとに当社が独自に作成しており、出典の図版は使用していません。

本記事は、各社が公開している導入事例・公開情報をもとに、マクセラスが独自の視点で業務改善の考え方を分析したものです。マクセラスが導入を担当した事例ではありません。

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