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稟議の手間が半分に。FC東京が承認をやめずに残業を減らした話

承認・手続きFC東京読了時間の目安 約5分

この記事で分かること

  • 稟議と請求書の処理は、承認の前のどこで詰まっていたのか
  • FC東京が、承認の回数を減らさずに手間を減らした進め方
  • 自社の稟議で、まず何を1か月数えればいいか

改善の結果

約50%削減

稟議承認の手間

事例の見出しの値で、本文では承認者が「体感として承認にかかる時間は半分程度」と語っています。時間の前後は公表されていないため、前後の比較は載せていません。

経理の残業は1人あたり月5〜10時間減

出典:バクラク「FC東京がバクラク導入。稟議承認の手間を約50%削減、残業時間を1人あたり最大10時間削減に成功」↗

本記事は、各社が公開している導入事例・公開情報をもとに、マクセラスが独自の視点で業務改善の考え方を分析したものです。マクセラスが導入を担当した事例ではありません。

01Before ─ 課題

稟議と請求書は、承認の前のどこで詰まったか

東京フットボールクラブ株式会社(FC東京、従業員50〜99名)は、移籍金や FIFA への支払いなどクラブ特有のものを含め、月に約700件の請求書を処理しています。ワークフローはすでに電子化していましたが、使いづらく、申請に時間がかかり、金額や振込先口座の入力ミスも出ていました。

部門別の予算は Excel で手作業で管理していたため、各部門は残りの予算をその場で確かめられず、物を買うたびに部長へ問い合わせていました。グループ入りでガバナンスが整い、稟議の件数も増えていました。さらに、Jリーグのシーズン移行で月次決算を翌月7営業日で締める必要が出てきます。

02How ─ 変えたこと

申請する人の入力を減らし、全社で作り込んだ

経理を支援する公認会計士の提案は、経理処理の手前の申請まで含めてまるごと見直すことでした。選ぶ基準は、申請者が迷わない画面、遠征やスカウティングの出張先からスマホで申請できること、予算の消化率が見えること、申請フォームと承認経路を柔軟に作れることです。

導入は、経理グループのマネージャーをリーダーにしたプロジェクトチームで進めました。週1回の定例でテストと業務フローの見直しを重ね、部長とマネージャーはあえて作る側に入らず、メンバーが作ったフローを「初見でどう思うか」で確かめています。他部署にもフォームの使い心地を聞き、3つの拠点で申請者向けの研修会を開いてから、2025年シーズンの開幕に合わせて本番に移しました。

請求書は AI-OCR が取引先・金額・日付などを読み取り、それ以外の入力項目は減らしました。予算の残りは申請者が自分で画面で確かめられ、稟議の金額を超えると知らせが出ます。

マクセラスの解釈

承認の回数は減らさず、承認の前にある「申請者の手入力」と「予算の確認の問い合わせ」を減らした事例です。承認者に届く申請の誤りが減ったことが、承認の手間の半減につながったと当社は読んでいます。

業務の流れの前後

  1. 01請求書を手入力
  2. 02部長に予算を聞く
  3. 03申請する
  4. 04誤りを確認
  5. 05承認

5工程。タブで変えたあとと見比べられます。

出典に書かれている役割の分け方

機械に任せたこと

  • 請求書の取引先・金額・日付などの読み取り(AI-OCR)
  • 予算の消化率と残高の表示
  • 稟議の金額を超えたときの知らせ

人に残したこと

承認
回数は減らさず、人が判断します。スマートフォンからも行えます。

03After ─ 結果

承認の手間と、経理の残業が減った

人によっては月に何百件も承認している承認者が、体感で承認にかかる時間は半分程度になったと話しています。経理メンバーの残業は平均で1人あたり月5〜10時間、チーム全体で数十時間減りました。担当者は、要因として AI-OCR の効果が大きいとしています。

予算の残高を申請者が自分で見られるようになり、部長への問い合わせも要らなくなりました。

月間の請求書処理
約700件

数字の出どころ

バクラクが公開した東京フットボールクラブ株式会社の導入事例(2025年6月公開)による値です。約50%は事例の見出しの値で、本文では承認者の体感として語られています。見出しの「最大10時間」は、経理メンバーの残業の減少(1人あたり月5〜10時間)の上限です。

出典:バクラク「FC東京がバクラク導入。稟議承認の手間を約50%削減、残業時間を1人あたり最大10時間削減に成功」↗

04自社への応用

自社の稟議も、承認の前で止まっていないか

ここからは、出典の事実をもとにしたマクセラスの解釈と提案です。

承認が遅いと言われる会社の多くは、承認者ではなく申請の準備で止まっています。この事例の要は、そこを申請者の側から軽くしたことです。

購買・発注
見積を転記して申請する。金額の根拠を都度探す
経理
予算の残りが分からず、承認者が確認してから返事する
現場を持つ会社
承認者が外出中で、戻るまで案件が動かない
小規模の会社
承認できるのが社長だけ。全部がそこで詰まる

まず何を調べるか

まず1か月、差し戻しになった申請の件数とその理由、予算の残りを聞かれた回数を記録してください。差し戻しの多くが入力の誤りなら、承認の回数より先に入力を減らすほうが効きます。3回以上承認があり途中で差し戻しがほとんどないなら、その承認は形だけになっていないかも見直してください。

あなたの会社なら、何時間か

申請する人と承認する人の両方が関わります。両方を人数に入れてください。

この作業に使っている時間

年間 約 800 時間

月あたり 約 67 時間

この時間、減らせるかもしれません。

相談する

マクセラスの解釈

承認をなくすのではなく、判断できる状態で渡す。

速くすべきなのは判断そのものではなく、判断に必要な情報が揃うまでの時間です。導入の成否を分けるのは画面の分かりやすさで、申請する人が迷えば遅れと誤りがそのまま承認者に届きます。

業務の流れを整理するところから相談する

05まとめ

まとめと参考資料

  • 申請者の手入力の誤りと、予算の残りを聞く問い合わせが、承認の前で手間を生んでいた
  • 全社を巻き込んだチームで作り込み、AI-OCR と予算の見える化で申請者の入力を減らした
  • 自社では、差し戻しの件数と理由を1か月記録し、承認の前の詰まりを探すところから始める

参考資料

  • FC東京がバクラク導入。稟議承認の手間を約50%削減、残業時間を1人あたり最大10時間削減に成功バクラク・2026-10-11 確認原文を見る ↗

掲載している数値は、各出典が公開している報告値です。当社が測定したものではありません。 図や表は、出典が公開している事実をもとに当社が独自に作成しており、出典の図版は使用していません。

本記事は、各社が公開している導入事例・公開情報をもとに、マクセラスが独自の視点で業務改善の考え方を分析したものです。マクセラスが導入を担当した事例ではありません。

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